ファースト・プライオリティー

久々に山本文緒さんの短編集をよみました。
31歳の、31通りの人生ものがたり。

通勤で10分ごとに電車を乗り換える私には、短編集はちょうどよい。

決して順風満帆ではないけれど、
なやみつつも
それなりの人生を歩んでいる31歳。

バリバリのキャリアウーマンが可笑しいほど縁起をかつぐ人だったり、
よくできた大人の女性も、リストラされたり、
仲のよい家庭でまっすぐに育ったけれど、両親のような夫婦にはなれそうもないと
自分は結婚をあきらめていたり。。。

他人からすればどうでもいいことに、執拗にこだわったり。
くだらないことがとっても大事だったり。

そんなおバカな一面も愛らしく思えてきたり。
けっきょくは、自分がどう思うかなんですよね。
そしてそんな自分もたえず揺らいでいて。
確かなものって、なんだろう。
ぱっとふっきれる瞬間、
キレて、本当の自分に気がつく瞬間、
そういう運びと表現力は、
さすが山本さん!

私の一番大事なものってなんだろう。
大事にしたいもの、選んできたし、わかっている。
それに真剣に、誠実に、向き合うこと。
それがいま一番大事なことなんだろうなあ〜

ファースト・プライオリティー (角川文庫)

ファースト・プライオリティー (角川文庫)